先日、運転手を首にする。
愛想の悪い運転手であった。ハルだけにではなくハルの女房や家族、JPのスタッフ、彼に接するほとんどの人にそう思われていた(言われていた)。
ぶっきらぼうを絵に描いたような男である。出身はスマトラで、バタック人である。バタック人のことをジャワ人はあまり良く言わない。この運転手も悪い男ではなかったが、とにかく態度が横柄であった。そんな性なのだろう。ただお金をごまかしたりすることは一切なかったので、その点では信頼していたのだけど。
不潔である。いや不潔に見えるのだ。髪が鳥の巣のようにぼさぼさしており、これを毎朝洗ってこないものだから、虫が湧いてきそうな感じで、また非常に汗臭く、ある朝「明日から、仕事前に水浴びしてこい!」と注文をつけたぐらいだ。
ほとんど口をきかない。こちらが黙っていると「どちらへ」というので、「オフィス!」といったら、無言でオフィスに向かう男であった。「おい、きこえてるの?」と二度繰り返せばようやく「YA…」と小声で返事する。
普通これだけ嫌なことがあれば、「さすがのハルさんも耐えかねたのね」と言われそうだが、くびにした理由はそうではない。
運転がとてつもなく『荒い』のである。
もともとミニバスの運転手あがりなので、とにかく運転が荒っぽい。本人はそれを運転を上手いと勘違いしているようなので、さんざん文句を言い続けて二年近くも過ぎてしまった。
(以下、明日に続く)
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