先週、我がJPのスポンサーレストランLe'zzzaatへ食事にいく。Le'zzzaatには、申し訳ないが、ジャカルタ一偏食家(クニコママ談)のハルにとって、ここのメニューはハルに対する「いじめ」と思うぐらい、食べられないメニューがずらーと並んでいる。で、なにが食べられないかといえば、「チーズ」と「乳製品」である。これは好き嫌いの問題ではない。ただ単に食べられないのだ。口にした瞬間、ぺっと吐いてしまうのだ。ついでに言うと、アルコールは一滴も飲めないので「このチーズにはこのワインが合う」なんてお洒落な食事は絶対できないのである。だから、Le'zzzaatはJPのスポンサーになってくれているけれども、よく怒られないなあとついつい思ってしまうのである。
そうだった。食事にいった話だった。この店にいくと何を注文するかといえば、結局ハル特製のカレーライスエビフライ入りを頼むのである。(これがまた旨い!)
で、いつものようにカレーライスエビフライ入りを注文、ついでにスペシャルメニューの、キャベツ&しらすサラダ(たまに食べられるメニューも登場するのだ)を頼む。
ひとりで淋しく食べようとしていたら(別に淋しいとは思っていないのだけど)、ウェイトレスが、あっちの部屋でどうぞと個室に案内してくれた。ひとりぼっちのハルを可哀想に思ったのか、クニコママが食事に付き合ってくれるのだ。この日は、土曜日の遅い時間だったので、お客さんもいつもほどは多くなくて、「まあ、たまにはあなたのお相手をしてあげましょう」ということなのだろう。
そしてここからツーショットが始まる。Le'zzzaatの個室は小奇麗で明るいさっぱりした雰囲気。『マディソン郡の橋の上(だったかな?)』あるいは『カサブランカ(ちょっと古いか?)』のような、中年のラブストーリーが始まるのだろうか。それにワインとイタリア料理(本当はフランス料理がいいのかも)の組み合わせ―まるでハンフリーボガードとイングリットバーグマンではないか。(※注)申し訳ない。間違ってもこんなに格好良くありません。
さて部屋で待っていると、茄子のサラダと、きのこスパゲティーが運ばれてきた。ここのスパゲティーは二人前ぐらいの量が入っているので、てっきりハルは「クニコママ、俺に気を遣ってくれて、スパゲティーをいっしょに食べようっていうつもりなのだろうけど、カレーライスとキャベツのサラダで十分なんだけどなあ。せっかくスパゲティーを出してくれるんだったら、キャベツのサラダは、注文しなかったのに。もうちょっと気を効かせてほしいよな」と勝手にいいように推測および愚痴っていたところ、件のクニコママ登場。
「この頃は、お客さんがどうのこうの」「ホームページがどうのこうの」と世間話をしながら、茄子のサラダをぱくぱく食べていくクニコママ。
あれっ?おかしいぞ。茄子のサラダを「これ、食べてみる?」と言ってはくれないぞ。
そのうち、サラダをペロッと平らげ、今度はスパゲティーの皿に向かう。とてもではないが、ハルにまったく勧めてくれる気配なし。
「ねえ、クニコさん、そのスパゲティー、二人前ぐらいあるよ。それ、全部食べれるの?」
クニコママ、けろっとして
「そんなもん、食べるに決まってるじゃん」
「よくそれだけ食べれるねえ」
「あんた、しょっちゅう、試食会で私が食べてるとこ、見てるでしょう?私ね。食べるの好きなの。いつも食べることばかり考えているんだ」
さらにクニコママ続ける。
「お休みの日なんかね。寝坊して昼前に目が覚めるでしょ。そんときはベッドの上で『今日の昼、何食べようかな』って考えるの。それから昼ごはん食べているときは『今日の夜、何食べようかな』って考えるの。それぐらい食べるのが好き」
「・・・・・・」
そう言いながら、ハルの目の前にて二人前もあるスパゲティーをペロッと平らげた、クニコママ。
こうやって、百年の恋もいっきょに覚めてしまうクニコママの食欲に圧倒され、食を追及するレストラン経営者の姿勢に頭をさげざるを得ず、ただただ頷くだけの編集長ハルであった。
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