『OBを笑うものはOBに泣く』
マンブリ杯コンペ参戦記(2008.4.20)その2〜
ところでハルはあまりOBを打たない。別に自慢ではない。まず非力なので、OB杭の向こうにボールが行くことはあまりなく、またOB枠を超えてショートカットなどという果敢なマネをしないので、OBを打つのはせいぜい三ラウンドに一回ぐらいである。だからといっていいスコアにならないのは、さきほどの名人のことばにあてはめれば『100を叩く人はOBが出なくても100を叩くのだ』。
さてH谷さんに偉そうなことを言う。
「自慢じゃないけど、私はあまりOB打たないんですよ。それでもスコアは102とか103ですけどね。でも110叩くことは滅多にありません」
そして翌日いよいよマンブリ杯コンペに望む。この日のマンブリ杯はポンドックチャベの白ティーであった。三週間前、ダッファーハルは遊蔵コンペで104を叩いていた。これはポンドックチャベの青ティーからのプレイであったので、青よりも遥かに短い白(30ヤードぐらい短いのだ)なのだから、今回は悪くても100を切れるはず―との目論見は当然のこと。
この日の同伴競技者は、ジャカルタで五指に入る飛ばし屋ジャンボ仲、マンブリカップ随一運動神経抜群の山脇さん、そして新加入の松尾さんである。
まず出だし。ハルにしては珍しくティーショットがナイスショット。またセカンドショットがグリーンエッジに届く、絶好調な滑り出しであった。ご愛嬌で寄せをザクッとしてしまったが、7メートルのパットを二打で沈めなんとかボギーで上がる。
「これはいける!これは優勝の予感!」と口にこそ出さないが、密かにニンマリしていたことに気付く者なし。そして二番ホールへ。
このホールはいきなりドラコンホールのパー5であった。ここでジャンボ仲は右に外してしまい、屈指の飛ばし屋である彼は自身のティーショットにがっかり。そこでいよいよハルの番である。ハル自身は己の非力さを知っているので、ドラコンを狙いにいくことはない。さあここは軽くフェアウェイキープするかと構えたら、ジャンボ仲がひとこと
「ねえ、ハルさん、ドラコンの旗あんな近くにあるよ。ハルさんでもドラコン狙えるんじゃないの?」
このひとことが今回の前兆であった。ハルははなからドラコンを諦めているのだ。だからジャンボ仲のことばは無視すればよかったのだ。目標は優勝であってドラコンではない。にもかかわらずジャンボ仲のひとこと「ハルさんでも狙える」についつい釣られてしまった。よっしゃあ〜、狙ってみるか!とボールを一閃、ボールはライナー性の当たりで、フェアウェイを真っ直ぐに飛ぶはず…が、ライナー性ではあったのだけど、十メートル前方左ブッシュに飛び込む超恥ずかしいビギナーOB!
(以下、次号へ続く)
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