ロータスレイクのバックティー(黒ティー)にて思う―
もう随分以前の話―。ゴルフ仲間より平日ゴルフのお誘いあり。いずれもチカラン方面にお仕事のある方で、計画停電のため水曜日が休みとなり、「三人しかいないので、ハルさんもどう?」と、平日でも融通の利くダッファーハルに白羽の矢があたったのだった。
ハルのゴルフ日誌を読んでいてもくれるので、Nさんは「ねえ、ハルさん、今週の水曜日ゴルフできる?調子悪いみたいだけど」と気遣って声をかけてくれた。当時ハルは右足底筋膜炎で、右肘が逆ゴルフ肘(テニス肘ともいうそうです)および五十肩の予兆、さらには滑って転び右腕を地上に叩き付けるという間抜けなことをしたため、右半身不随状態であった。
しかし三週間もゴルフをしていないので、相当ストレスが溜まっていたこともあって、また三週間体を休めているにも関わらず、一向に治る気配がないため、「これはゴルフをするべきときなのだ!」と自身を鼓舞してふたつ返事でゴルフ行きをOKした。
しかし、これだけ体が痛いにも関わらず、ゴルフのスイングには何の支障もないから不思議だ(本当です)。ただフェアウェイを歩くときだけはびっこを引かないといけないので、これがちょっと辛いのだけど。
さて当日、場所はロータスレイク。ロータスレイクの水曜日は誰がプレイをしてもプロモで安い。こんないいコースがもっとジャカルタ近くにあればいいのに(だったら安くはならないだろうけど)。
スタートホールの話―。同伴競技者はいずれも気の置けないゴルフ仲間のNさん、Iさん、およびその部下のMさん。※いずれも会社をさぼっているわけではありませんが、今回は平日ゴルフなので匿名にします。「いいなあ、平日ゴルフなんて」と羨ましがったり、嫌味を言う人もいるので。
Nさんが提案する。「ねえ、今日バックティー(黒ティー)からやりませんか?空いているし…」
それにIさんが呼応して、「そうだね。おもしろそうだね」
まだゴルフを始めて間もないMさんは会社の上司でもあり、ゴルフの先輩でもあるIさんに逆らえないので、ニコニコと了承。
そしてハルはといえば、三人がそう行っているので抗うわけにはいかず、実は「もっとも長いと噂のロータスレイク黒ティー(*)」を一度試してやってみたかったので、「OK!天才ハルに問題なし!」と三週間もゴルフをしていない、半身不随状態にも関わらず傲慢なセリフを吐くのであった。
(*)いまではロイヤルジャカルタのチャンピオンティーが一番長いようです。
(以下、次号へ続く)
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