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ルーティーンの大切さ、身をもって知る(2)
ふたたびIT氏「誰でもミスショットはする。しかしルーティーンは絶対変えてはダメだ。いつも同じようなリズム、同じようなイメージで打つんだよ」

ここで『目から鱗』のハル。ハルがもっとも失敗するときのパターンは、前の組がカメ軍団だったときの「待たされたときのグリーン狙い」の一打である。これは待たされてイライラしていることで、ルーティーンが疎かになっていることが大きな要因である。

「わかった!」

この『わかった』を過去何百回繰り返した事か。しかし今回ハルはこの『ルーティーンの大切さ』をつくづく実感することになる。いや実感すべくコンペに臨んだのであった。

今回のテーマは当然のことながら
『ルーティーンを確実に遂行する。失敗しても焦っても、必ずそのルーティーンは守る』

さて前日夜の話―。翌日のゴルフに備え、いそいそとゴルフ支度を整えていたのであるが…

「あれ?ゴルフ用の長ズボンはどこに行ったの?」
すかさず女房が
「まだ二つとも洗濯中でアイロンがけも終わっていない」とつれない返事―(ハルのゴルフ行にはあまりいい顔はしないのだ。実はもう一枚あるのだけど、この頃メタボがひどくなり、穿けなくなってしまった)

「ねえ、毎週土曜か日曜のどちらかはゴルフに行くって決まってるでしょう。なんで用意してくれていないわけ」
「だって穿けるの、二枚しかないじゃないの。洗濯は毎日させるわけにはいかないし(余所に週二~三回ほど頼んでいるのだ)」

ハルがどうしようかと思案しているところ

「そんなの、あなたがズボンを余分に買っておかないからでしょう。カルフールでズボンを買ったら安いでしょうに」

明日の朝、要るんだっちゅうの!この真夜中に空いているカルフールもあるまい。無神経なことを言うな。イライラして喧嘩しそうな雲行きになってきた。明日ゴルフ場で買うか(売ってなかったらどうしよう)、友達に頼んで一枚持ってきてもらうか(なんだか恥ずかしいなあ)。で、箪笥の中をもう一度探すと

ソフトボールで使うユニフォームのずぼんが一枚あるではないか。

これをとりあえず穿いてみる。足首のちょっと上までしかない丈ではあるけど、長いソックスを履けば、昔風のポッカニッカスタイルに見えなくもなく、左右のポケットがない不便さはあるものの、これはちょうどいい!と、とりあえずほっとして。なんとか明日のコンペは大丈夫だ。

「格好悪い!」と女房の目は冷ややかであり、というのは女房にとってみれば、「ズボンがないのでゴルフはキャンセルするかもしれない」との甘い見識であったはず。ふん、そんなことでゴルフ行をやめるもんですか。甘いなあ、女房も。

(以下、次号へ続く)



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