ようやくフックが開いて、なんとかティーを取り出し、急いでティーショット。これはもう素振りなんてしている場合でもない。とにかくパッと立って、パッと打たねば。
ティーを置きボールをセットする。うん、いつもよりティーが高そう。ええい、ままよ。これ以上プレイを遅延させてはいけない。そしてその結果、放たれたショットは100ヤードの大テンプラ!…
皆それぞれ歩いて第二打地点に向かう。ハルだけは駆け足だ。ティーグランドで皆に迷惑をかけた分、とにかく急がないと。第二打地点に到着して、じっくり深呼吸でもすればいいものを、またまた肝心のルーティーンを忘れてしまい、今度は100ヤードのチョロ…。さすがに第三打目は冷静になって
「い、いかん、今日はルーティーンがテーマだった」。
まず方向を定めて、それから二度素振り、そしてスタンスを取り直して、おもむろに一閃するとボールはピンに向かって一直線…のはずが、シャンク気味に飛び出してグリーンの遥か右へ。何で?!
他のメンバーは、パーオンまたはピン側へ3オン。ハルだけが、一人蚊帳の外なのだ。またまた遅れを取り戻すべく、ボール地点まで走り、軽くポーンと乗せるつもりが、大ショートしてグリーンに乗らず、さらに五打目を今度こ軽くポーンと乗せたつもりが、グリーンをとろとろ転がって向こうのエッジに転がり落ちてしまった。
「あ~あ。5オンもならず…」とガックリしょげるハルにさらに追い打ちが…。
(以下、次号へ)
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