アドレスに入るアッキーナさん、普段はアホなことばかり言いながらのプレイであっても、パターを打つ一瞬は緊張した顔つきになり集中力を発揮。この短い下りのパットをなでるように転がすと、淀みのない転がりで、すーと穴に吸い込まれるよう…。さすがトップアマはこんなところをはずさないよなあ…。しかしハルがそう思ったその刹那、さっきのホールと同じように、ボールがカップのふちをくるっと舐めて
今度こそダッファーハルに敗れるか!
このときもやはり、アッキーナさんの頭には、走馬灯のように過去の記憶が蘇ったという。
しかし、このホールでもゴルフの神様はアッキーナさんを見捨てなかった。くるっとふちを舐めたボールが外には飛び出さず、ぎりぎりでカップインしたのであった。
「はあ、助かった…」
アッキーナさん、これまた薄氷を踏む思いでハルの猛攻に耐えたのであった。
そして続く三番はアッキーナさん、ハルともボギーで、前半の第5番までは、ほとんど互角の戦いを演じる二人。
一体誰がこんな展開を予想しただろうか。
日本ではカリスマトップアマであるアッキーナさん。その彼が海の向こうの名もなきダッファーに翻弄されているとは、日本中の誰もが想像できなかっただろう。
そして耐えかねたアッキーナさんは、とうとう心理作戦でハルを追い込むことにした。アッキーナさんはそこまで追い込まれていた。自分の名誉を守るため、なんとしてもハルを叩きつぶさないといけない。
「ねえ、ハルさん、平均の法則って知ってる?」
そんなのハルだって知っている。上がってみれば実力なりのスコアで終わるということだ。このままいい調子でいくとも思えないし、いずれは叩くホールがやってくるかもしれない。それでもそんなハルに向かって精神攻撃をしかけてくるとは、アッキーナさんも日本を代表するトップアマとして情けなし。ここは何としてもアッキーナさんにひと泡ふかせてやるか―。
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