ゴルフショップ繁盛記  
自省、なんと未熟(中)

開店当初は「いつ潰れるのやら」「やっていけるのか」と第三者だけではなく、経営者の店長ハル自身も訝っていたけど、開店から既に五年以上も経過し、いまではそこそこに認知されるようになって、われながら「よくもったなあ」と感心しているのだ。今回より回想の意味もあり、過去のゴルフショップ繁盛記を加筆修正して改めてJPgolfを紹介したい。

「靴は運動靴でもいいですよね」
「ええ、大丈夫ですよ。すべることもありますが」

靴まで買わなくてよいと分かり(本当は揃えた方がいいけど)、やっとポジティブに。

しかし出てくる言葉は

「どうせやめるかもしれないし…」
「やめるかもしれないのに買ったら損だし…」
「練習場で一本借りて練習した方が安く済みますね。それでやめるかもしれないし…」

と、まるでやめることが前提なネガティブ発言ばかり。

「だったら最初からやらない方がいいんじゃないの?」と、友達だったらそう言ってたかもしれない。しかし、わざわざJPゴルフにやってきた人に向かってそんな言い方もできず、

「駄目だったらまた売りに来てくれたらいいから」とハルもポジティブかネガティブかわからない対応。

やめると決めても被害は最低限で済む〜ということでお客さんも安堵したようだ。しかし最後に「練習場で一本借りた方がいいかな」と結局何も買わずに帰っていった。

そこで釈然としないハル。何も買ってもらえなかったことに釈然としない訳ではない。ただ漠然とひっかかるものがある。何に対して釈然としないか?。そこで数時間たってようやく気づいたことは―

彼のゴルフに対するネガティブシンキングを払拭できなかった


ハルのゴルファーとしての矜持


であった。

(次号に続く)


このページは過去アクセスの多かった記事を加筆修正して再掲載しています。