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ピープルinジャカルタ

特集〜若手ビジネスマンを訪ねて
BinaInternasional イルワンさん(2)
ジャカルタ新聞の広告でお馴染みの事務用品委託管理サービス・ビナインターナショナルの経営者イルワンさんに話を伺いました。イルワンさんは十年間の日本留学・就職を経てジャカルタで起業した若手ビジネスマンです。彼が考案した事務用品委託管理サービスは非常にユニークなシステムで、いまジャカルタの日系企業の間で徐々に浸透、そのシステムを利用する企業が増えています。そのビジネスのシステムを編集長ハルが伺いました。

「このビジネスを思いついたきっかけは何だったのですか?」
「ある日本人の方から相談を受けたことがあります。『わが社の事務用品費用は適切なのだろうか』と。彼のいいたいこと・思っていることは『どうも事務用品の消費が早すぎるのでは…』です。もっといえば『会社の備品を持って帰っている社員がいるのでは…』と疑っているわけです。だから私も正直に『そうですよ。間違いありません』と申し上げました。彼は『はー、やっぱり…』 と溜息をつきました。インドネシア人全員がそうとは言いませんが、中には『こんなもの、持って帰ってどうするの?』 と思うようなものまで、持って帰る輩がいます。ジャカルタに暮らしている方なら、エプソンやキャノンなどのプリンター用インクカートリッジが路上販売されている風景を見たことがあるでしょう。あれはほとんどが、会社からくすねてきたものです。もっともその会社の社員がそれを路上販売するのではなく、バイヤーが安く買い取り、それらが路上に並ぶ仕組みです」
「インドネシアでは多かれ少なかれ、会社に対して何らかの小遣い稼ぎをしている連中がかなりの数いるように思います。ずいぶん以前、不良運転手を首にしたことがありました。無断欠勤・遅刻が重なったためのくびだったのですが、ガソリンの消費量が異常に多かったことも、くびの理由に付け加えました。ガソリンスタンドで、架空の領収書を書いてもらうわけです。その分が彼の小遣いになるわけですから。そして架空請求書の件もくび理由に加えると、彼は最後に『それでくびになるのだったら、ほかのやつも全員くびだ!』と捨て台詞を残していきました」
「インドネシア人として恥ずかしい限りです。92年に日本へ留学し、神戸商科大学(現兵庫県立大学)を卒業後、日本の会社に就職しました。そのときに、日本の会社運営・日本人の公共性・正義感などを学びました。インドネシアに帰国した際に驚いたのは『水増し・横流し』の文化が当たり前になっていることで、それをちっとも悪いと思っていないことです」

「イルワンさん、日本人だってひどい輩はいますよ。私がインドネシアに来て間もなく、ある駐在員の方から忠告を受けたことがあります。ちょうどカラオケ遊びに嵌っているときでした。『遊ぶのいはいい。若いのだから大いに遊びなさい。でもね。会社の金で女に家を買ってやったりしては絶対駄目だよ』と。これはどういうことかといえば、インドネシアでは、普通家賃を一年なり二年なり前払いで払います。会社から支給される家賃が月2000ドルだとして、これが二年分だと48000ドル。48000ドル一括なら、ちょっと郊外にいけば、かなり大きな家が買えるわけです。それを彼女に買い与えいっしょに住む。さらに二年後には家賃をまるまる彼女に渡せるので、今度は貯金までできることになります。やっている本人にとっては、どっちみち出ていくお金なので、会社には損がないはずと勝手な理屈で自分の行為を正当化しています」
「それもひどい話だなあ。世界中どこでもそうなのかなあ(笑)」
「そうですよ。たぶん」

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イルワンの経歴
1974年 メダンに生まれる。1992年 日本へ留学、神戸YWCA専門学校で日本語を勉強。1993年 神戸商科大学(現兵庫県立大学)へ入学、経営学を専攻。1997年 神戸本社富士通テン海外営業部に勤務。2007年 日本留学・就職で学んだフェア精神を基に、事務用品供給のアウトソーシング会社PT. BINA INTERNASIONALを設立。妻(日本人)と娘が一人(3歳)の三人家族。

ビナインターナショナルのホームページ

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