第98記 2008年1月1日
謹賀新年。平成20年年頭にふさわしい記事!?JCCの甲斐切先生が日本にやって来た!2007年は創立10周年にわいたJCCであったが、それだけでなく10年勤続スタッフを連れて日本旅行を実現してしまうとは、甲斐切先生らしい気の利いた企画である。インドネシア人と一緒に日本へ向かい、我が祖国を紹介する旅は「いろんな出来事」が起きて楽しいものである。ふだん一緒に働く気の知れたインドネシア人となら、日本旅行の率直な感想や印象も直接聞くことができるであろう。
今回のその旅行で私は、数日間に渡って彼女たちを現地案内した。そして一緒に観光することで地元の特徴を新たに発見することもできた。よい機会を与えてもらったものだ。その日本旅行記録は「日本語教師七転八倒物語」に期待するとして。。。
私は、帰国して3年目の2007年の1年間で、夏秋冬と3組の友人がジャカルタから日本の我が家に遊びに来てくれた。駐在員時代には、何度かインドネシア人を日本へ案内したことがある。職場のインドネシア人男性やインドネシア人女性のほか、会社以外での友人を引率したこともある。当時は私も一緒に旅行者であったが、今回はホストに徹した。
その、どの友人も日本の第一印象を「Bersih sekali!」(ブルシ スカリ!=とてもキレイ!)と発する。ゴミがあまり地面に落ちていない、壁や乗り物などに落書きが殆どない、歩く人々の服装が整っている、などなど、確かに大都会ジャカルタに住むインドネシア人にとっては、日本の繁華街は相対的に整然ときれいに映るのであろう。高いビルや交通量が同じほどあっても。しかし、ジャカルタの喧騒を知らないジャワの田舎から来た人にとっては、いくら奇麗でも都会のざわつきに落ち着きを得られないかもしれない。
そんな中、日本でとても危険で恥ずかしい場面に出くわした。夜間、小学生の女の子3人がそれぞれにゲーム機で遊んでいたのであるが、それが地べたに座ったまま、それもなんと車道の路肩に座って足を車道側に放り出して、そしてゲームに夢中になっていたのである。私は自動車を運転中ライトに映った彼女たちを見つけ、思わず彼女たちの足をひきそうになりそうになった。それでもその3人は車に轢かれずゲームに惹かれていたのであろう、誰一人顔を上げず、後続の車輛にも反応しなかった。この3人、おそらく買い物中の母親を待っていたのであろうか。まさか家出ではないとは思うが、どの運転手が、車道の路肩に子どもがいると想像できたであろう。
せっかく「Bersih sekali!」という印象を与えている我が日本も、このような出来事が増えるようでは恥ずかしい限りである。まだ土間の多いインドネシアの家屋の中なら地べたに座る事情も分かるが、「Bersih sekali!」の日本においてあえて危険で汚れた、そして清潔とは言えない地べたや電車内の床に座る大人や子どもたちの心理が不可解。私はカバンを地面に置くことでさえ嫌悪感を抱く。ましてや居間に上がる衣服を地べたに触れさせるなど。
帰国者たちは今日も、我が祖国が先進国と言われながらも退化する部分が存在することを認め、その実態と理想のズレを縮小するために先人の知恵と若者のエネルギーをとりもつ仲介者に徹するのであった。 |