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狐付き(後)

Q  
母の小さい頃にはよく狐にとりつかれた人を見かけたといっていましたが、どうして今の日本には狐つきがなくなってしまったんでしょうか?電磁波に狐がやられてしまったんでしょうか。

主人の話になってしまい申し訳ないのですが、日本での冬の断食の際に、突然夜中に筋肉が硬直し、反応がなくなってしまいました。目が白めになっているだけで顔色は紫にはなっていませんでした。寒いのと断食中には時々起きる症状だから心配ないと主人は言っていましたが、これも脈や呼吸が普通であれば、問題ないのでしょうか。もうすぐラマダンが始まるのですが、また同じような症状になったらどう対処しようかとちょっと困っております。筋肉が硬直した場合に何かしておくとよい対処があれば、教えてもらえますでしょうか。

 だれも狐がつくと信じなくなったからだと思います。信じていると信じているとおりのことが起こるのです。インドネシアにはお化けが多いのもそういうことだと思います。 冬の断食にそういう発作がおき、寒いとろろに置き去りにされれば、凍死が一番怖いでしょう。

肉体的、精神的に自分を追い込んでゆく状況ですから、さまざまなことが起こりえると思います。安全にするには、やはり誰かに見守ってもらう必要があると思います。


 癲癇がもっとも考えられますが、いわゆるハイになった状態とも考えられます。 自己暗示にかかる傾向がインドネシア人に多く見られますし、同じような例を経験しています。日本には昔、狐つきという病気がありましたが、それと似ているかもしれません。今では、狐つきはなくなってしまいました。

呼吸と脈をみて、しっかりしていれば、一過性とおもわれます。顔色が紫色になるようなら、これは危険です。日本なら、ヒステリー発作とか、癲癇の診断になると思われます。そして、インドネシアでは、悪魔つきとか、ブラックマジックと解釈されるだろうと思います。

医学的な癲癇より、文化的癲癇とも言えるかもしれません。専門外ですから、これはぼくの推測も交えて考えています。



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